山梨イベントから長野に直行した我々を迎えてくれたのは、真っ白な雪に覆われた美しい山並み!
東京では見られない光景に、思わず車の窓を開けて見とれてしまいました。
今回も、松島さんのお父様が使っていた古民家にお世話になりました。
山深い古民家に到着したのは深夜だったため(その後すぐに飲みだしてしまったため)気づきませんでしたが、翌日探索してみると、古民家の広いこと!
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奥の部屋にはぎっしりと炭の袋が積まれており、近くの炭窯で作られた炭の倉庫として使われているようでした。
早速翌朝、松島さんが焼いていた炭を出すところからスタートです。
窯の入り口部分の障壁を崩すと中にはぎっしりと炭が。1メートル弱の立派な炭が並んでいるのですが、ちょっと力をいれるとパキっと折れてしまうので、取り出す作業は慎重に慎重に・・・
窯の中には炭となった木のほかに、床と窯の側面、天井をそれぞれ覆うように「敷き木」とよばれる細めの木も入れられており、それらは窯から出さずに、次の炭焼き時もそのまま利用するとのこと。
窯の中はしゃがんで2,3人の大人が入れるくらいの小さなカマクラといったサイズで、炭を全部だすと、畳2畳分に山盛りといった量になりました。
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※後日、松島さんより、この炭は40袋分の袋詰めができ、上出来!とのこと。
その後、今度は窯積め作業です。敷き木を入れつつ、今回は欅(けやき)と松を積め込みました。
これがなかなかの重労働で、窯の中ではずっとしゃがんだ状態で木を立てて並べていく者と、入口に木を運びいれる者と、最低でも2名は必要な作業。どちらの作業も腰にきます!
積め終わると、入口の奥に石と粘土で壁をつくり、ふさぎます。ここで使う粘土は、前回の壁を崩した土に、雪解け水を足して練ったもの。たき火をおこし、雪を水にもどします。
水を足して練ることで、何度でも利用可能な粘土になるそうです。この粘土練りが地味に大変! 水を含む土は重く、腰に不安を感じている私は、早々にギブアップ。松島さんも「この作業は、小さいころから、早く終わらないかな~と思いながらやってたよ(笑)」と言っていました。
すべてその場にあるもので、炭作りができてしまう点がすばらしいところ。それだけに、素人が作った炭と職人のものとの違いが出てしまうんでしょうね~。
壁の手前で火をおこし、3時間程度たき火をします。粘土と奥の薪を乾燥させるのが目的です。
この際、窯を傷めないように、燃やす枝を小さく折りたたみます。窯の天井の穴からはもくもくと煙が。穴を多少ふさぐことで、手前のたき火の火力がかわるのですが、ここも松島さんに塩梅を見ていただきながらの作業となりました。
松島さんは炭作りが全くの初心者である私にも、優しく作業を教えてくださいました。
小さい頃から炭作りの手伝いをしていたとのことですが、今は興味を持ってくれる人が少ないので東京から来てくれて嬉しいと、にこにこ話してくださいました。今回の作業はここまでのため、焼く作業(これがまた長時間で大変!)は松島さんにお願いし、古民家をあとにしました。
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今回我々が作業させていただいたのは、実際に焼く手前部分となります。
初めて使う鉈(なた)のコツがわからず、いつまでも枝が切れなかったり、粘土と石が積めずに悪戦苦闘し、さとまるメンバーはみな泥だらけの炭まみれで、なんとか作業を終えました。
しかし手間をかけてつくられた炭は、使ってみると、本当に素晴らしいんです!
掘りごたつ内で炭をくすぶらせていると、暑くなって足を出すメンバー続出。電気こたつだとなかなか見ない光景です。しかも炭は一晩中熱を発し続け、薪のストーブよりも何倍も長時間もつ優れもの。東京のレストランやバーなんかで、火鉢が置いてあると暖かいし雰囲気もいいので、取り入れていく先が作れたらいいですよね。
その夜は、新潟県境に近い小谷村大網の火祭りを見に行きました。
八坂のパウダースノーとは違い、こちらは吹雪!寒さもひとしおで、火祭りには絶好の夜でした。このお祭りは、山にすむと伝えられる神や仏に、踊りや和太鼓を奉納し、自然の恵みに感謝するもの。
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鬼役の若者たちは、ほぼ裸。寒さに震えながら、叫び踊る様は年に1度の根性試しといった感もあり、思わず笑顔で見てしまう光景でした。鬼たちの踊りとともに、どんど焼きが激しさを増し、ついには火の柱となって崩壊。吹雪も溶かすような熱気が会場を包みました。
それにしても、会場で配られた甘酒は体に沁みて、本当においしかった!
今回は、長野の深い雪のなか、薪や炭、火祭り、温泉などの昔ながらの熱にふれ、温かい体験を数多くすることができた旅となりました。
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